2009年11月6日金曜日

広告不況の要因

 諸説、あちこちで語られてる。どれも確かにそうで、原因の一つ
 であることには総論で異論はない。先日の「メディアマーケティ
 ング進化論」で冒頭に書かれていた、金融との比較は非常に分か
 りやすかった。戦後40年間の右肩上がり経済成長と、戦後50年の
 特定メディアとエージェンシーの寡占は似てるかも。

 一方で、あまり明確に書かれてない気がするのが、情報洪水説。

 自分が広告を仕事にしようと思った高校時代、その他の選択肢に
 ニュースキャスターや政治家ってのがあった。正確にそれぞれの
 業務内容を知った今になって考えるとおかしかったりするけれど、
 根本はメッセージを発信したかった。メッセージを発信し、その
 結果、ブームが起こったり、トレンドが生まれたり、ヒトが感動
 したり、、、そういうことが動機。

 その思いは、20年経過した今も変わらないって辺りは、よくぞ、
 高校生にして頭悩ませたね、と勝手に自分褒めしますが、現在の
 状況とは全くかけ離れてるのが情報量。

 届けるメッセージは、受け手にすれば情報の一つに過ぎないので、
 そこに演出や仕掛けをして、より的確に届けようと考えてたわけ
 で。その手段の一つが、広告だった。駅のポスターをしばし眺め、
 いろいろと思いを巡らせたり、テレビCMを見た後、しばらくの間、
 いろいろと考えちゃったりとか。そういう実体験に基づく。


 で、突然、今。極端言えば、家を出るまでもなく、目を覚ました
 瞬間から映像・画像・音声などで情報が届けられ続けてる。意識
 してシャットダウンしないと、眠りに着くまで永久に。

 人間の脳が何パーセント稼動してるかって話とは別に、たかだか
 20年前の数百倍とか数千倍の情報が入手可能なところを飛び交う
 ようになっちゃって、それをチョイスする能力もおのずと高まり、
 気が付けば、情報を捨てる作業がノウハウになってたりする。


 あれ?


 届けるための仕掛けどころか、受け手側が捨てる作業に一生懸命。
 しかも、その作業を経て、必要最低限の情報はちゃんと入手する。
 仕掛けたり、演出したりして、届けてもらわなくても。


 そんな情報洪水。洪水のように受け手の意思に関係なく、すごい
 量の情報が流れてる。日々。時々刻々。秒単位。リアルタイム。

 インターネットの登場は、広告屋さん的には、効果測定を可能に
 したっていう大きな役割を果たしましたが、個人的には、こんな
 情報洪水を引き起こしたってことの方がインパクト大。この洪水
 が当たり前となり、日常生活が洪水をベースに構成されるように
 なり、洪水がなくなるとおかしなことになるんだろうね。自分で
 体験してないけど、大地震などの災害に見舞われたときとか。

 という意味で、インパクト大。

アドバタ書店

Apture